エズ村は、コートダジュール観光のハイライトの一つです。短いご滞在でも、ニース、エズ、モナコの3箇所はぜひ訪れていただきたい場所です。
エズ村:鷲の巣村の魅力
地理と名前の由来: ニースとモナコの中間に位置するエズ村は、海抜420mの断崖の上にそびえ立ちます。その名は、近くの港「Avisio」または古代の女神イシスに由来すると言われています。
鷲の巣村とは: エズ村は、断崖の頂に築かれた様子が、外敵から身を守るために高い場所に巣を作る鷲の巣に似ていることから「鷲の巣村」と呼ばれています。コートダジュールやプロヴァンス地方には、同様の立地を持つ村が数多く存在します。
歴史: 紀元前2000年には人が住んでいた痕跡があり、その後ローマ人やガロ・ローマ人に占領されました。10世紀にはムーア人に一時占拠されますが、プロヴァンス伯によって奪還。12世紀に城が築かれ、その後プロヴァンス伯やアンジュー・プロヴァンス伯の支配を経て、14世紀末にはサヴォア家に属し要塞が強化されました。16世紀にはオスマン艦隊に占領され、18世紀初頭にはスペイン継承戦争でフランス軍により城が破壊されました。19世紀半ばに最終的にフランス領となります。
かつては農業や養蚕で生計を立てていましたが、現在は城の遺跡の上に熱帯植物園があり、そこからの地中海の眺めは絶景です。
第一次世界大戦が終わる頃まで、エズ村の人々は主に農業(野菜や果物の栽培)、牧畜(山羊や雌羊)、そして小規模な養蚕で生計を立てていました。
しかし現在では、眼下に紺碧の地中海を望む独特な中世の佇まいが魅力となり、コートダジュール屈指の観光スポットとして、特に春から秋にかけて多くの人々が訪れます。かつての城の跡地には熱帯植物園が設けられ、そこからの眺望は息をのむほどの絶景です。
エズの見どころ
エズ村の魅力は、その美しい景色と独特な町並みにあります。村の中心部へは車で入れないため、駐車場から坂道を歩いてアクセスします。1時間程度で見て回れますが、お店に立ち寄る場合はもう少し時間がかかります。
注意点: 駐車場からの道は急な坂道で、村内には多くの階段があります。ベビーカーやハイヒールは避け、歩きやすい靴がおすすめです。村の構造は迷路のようですが、道なりに進めば迷うことはありません。
観光のベストシーズン: 観光客で賑わう6月以降を避け、比較的空いていて涼しい朝夕の訪問がおすすめです。夏の日中は、坂道や階段の移動が大変です。どうしても夏に訪問するなら、10時前に到着することをおすすめします。
冬場の訪問: 11月から2月は、多くのお店が休業しています。レストランは交代で営業していることが多いです。
見どころ: 熱帯植物園は必見で、村の頂上から見渡す地中海の絶景は格別です(入場料:4~10月 8ユーロ、11~3月 5ユーロ – 2025年夏時点)。植物だけでなく、素晴らしい景色を堪能するために訪れる人が多いです。植物園は年中無休で開園しています。
天候が優れず景色が見えにくい日は、熱帯植物園と同じ料金を払うのであれば、シャトーエザ(ホテル)のテラスでカフェを楽しむのも良いでしょう。夏にはフランスでは珍しいアイスコーヒーを味わえますが、最近人気で並ぶことが多いです。
なお、2025年1月よりエズ村への人数制限が導入されていますので、念の為時間帯を選んで予約をおすすめします。
おすすめのホテル: エズ村には「シャトーエザ」と「ラ・シェーヴル・ドール」という2つの高級ホテルがあります。特に「ラ・シェーヴル・ドール」は、村の中に客室が点在し、まるで自分の家にいるような特別な滞在を提供しています。エズ村の居住者は少ないため、夜は非常に静かに過ごせるでしょう。
おすすめのレストラン: 「ラ・シェーヴル・ドール」には、絶景の庭園に3つの異なる価格帯のレストランがあります。素晴らしい景色の中で楽しむクラブサンドイッチは格別です。フランス料理以外では、村の入り口にある中華料理店「Chez Hehe」がリーズナブルで美味しいと評判です。
お土産: 有名な香水メーカー「フラゴナール」の工場があり、エズ産の原料を使った石鹸や化粧品が作られています。村への坂道や中心部には、雑貨や衣料品、高品質な小物などを扱うお土産店があります。特におすすめは、中心部にある「Boutique Victoire」です。
マイ コートダジュール ツアーズでは、オリジナルツアー「絶景エズ村とモナコ公国」を年間を通じてご案内しております。ミニバスで効率よく2つの人気スポットを半日でまわることができます。短時間で充実した観光をしたい方におすすめです。
リンク