コートダジュールの公共交通機関

コートダジュールを巡る旅では、公共交通機関を賢く利用することで、旅の可能性がぐっと広がります。電車、バス、タクシー、Uberなど、様々な交通手段をうまく組み合わせるのがおすすめです。

この記事では、ニースを拠点にしたコートダジュール観光で役立つ交通情報をご紹介します。

 

🚃ニースのトラム(路面電車)の乗り方ガイド

ニース市内をスムーズに移動するなら、交通渋滞を気にせず利用できるトラムが便利です。

現在、紙の切符は廃止され、日本のICカードに似た「La Carte」という専用のプラスチックカードで乗車します。このカードは各停留所の券売機で購入でき、その都度チャージが可能です。カード代として2ユーロがかかります。

乗車する際は、車内にあるカードリーダーにタッチして有効化(バリデーション)するのをお忘れなく。

Lignes d’Azurのアプリをスマートフォンにインストールしておくと、チケットの購入や時刻表の確認ができて非常に便利です。

空港でのチケット購入と料金

ニース・コートダジュール空港に到着してすぐにトラムに乗る場合、最も簡単な方法は10ユーロの「AERO (空港・市内往復チケット)」を購入することです。これは専用の紙チケットで、空港の券売機でのみ購入できます。

<主要チケットの料金(2025年8月現在)>

  • 1回券(Solo): 1.70ユーロ(74分間有効で乗り換え可)

  • 空港・市内往復チケット(Aéro): 10ユーロ

もし片道チケットや他の割引チケットを利用したい場合は、以下の方法があります。

  • 空港からトラムで一駅先の「Grand Arénas」駅で一度下車し、そちらの券売機で「La Carte」(2ユーロ)を購入・チャージしてください。空港ターミナルから「Grand Arénas」駅までは無料で乗車できます。ただスーツケースなど荷物がある場合はお勧めしません。

知っておくと便利なポイント

  • 有効化は必須! チケット購入後は、必ず乗車前に改札機または車内のカードリーダーにタッチして有効化してください。これを怠ると罰金の対象となる場合があります。

  • トラムではスリにご注意ください。

Lignes d’Azur 公式サイト https://www.lignesdazur.com/

 

 

 

 

 

 

 

 

🚌バス

ニースのバスを使いこなそう

ニース市内では、トラムと共通のICカードでバスに乗車できます。

市内バスと長距離バスの2種類があり、特に坂道が多い内陸の村や、美術館へのアクセスに便利です。一方、長距離バスは、モナコやサン=ポール=ド=ヴァンスといった周辺の街への移動に役立ちます。

<料金(2024年現在)>

  • 1回の乗車(Solo)は1.70ユーロです。この料金でニースからモナコやカンヌへ行くこともできます。

  • 74分以内であれば乗り換えも可能です。

ニースから周辺の街への長距離バス

主要な長距離バスの乗り場は、ニース空港近くの「Parc Phoenix」またはニース市内の「Vauban」です。

■ モナコ方面

  • バス602: ニース(Vauban)発。エズ村を経由してモナコへ。所要時間50〜60分。

  • バス607: ニース(Vauban)発。カジノ広場などを経由してモナコへ。所要時間50〜60分。

■ カンヌ・グラース方面

  • バス620: ニース(Parc Phoenix)発。カンヌ行き。所要時間1時間40分程度。

  • バス650: ニース(Parc Phoenix)発。グラース行き。所要時間1時間20分程度。

■ サン=ポール=ド=ヴァンス方面

  • バス655: ニース(Parc Phoenix)発。サン=ポール=ド=ヴァンスを経由してヴァンスへ。所要時間1時間程度。

<バス利用の注意点>

  • 日本に比べて運行本数が少なく、時間通りに来ないこともあります。特に日曜・祝日はさらに本数が減ります。

  • 最新の時刻表や路線情報は、Lignes d’Azurの公式サイトで必ず事前に確認してください。

  • 車内が混み合うことも多いので、スリに注意しましょう。

🚄ニースの電車(TER/TGV)

コートダジュール内を効率よく移動するなら、電車が最も便利で早い交通手段です。

  • TGV(高速鉄道): パリなどフランス国内の主要都市とニースを結びます。マルセイユ以西は高速走行しますが、マルセイユからニース間は在来線を走るため、速度が落ちます。

  • TER(普通列車・快速): コートダジュール内の各都市を結ぶ在来線です。快速電車は主要駅に停車し、運行本数も多いため便利です。カンヌやモナコ、イタリア国境のヴェンティミーリアまで行くことができます。

チケットと注意点

  • 購入: 短距離移動であれば、当日に駅の窓口や自動販売機で購入できます。TGVは事前予約が必須です。アプリを入れればュールを巡る旅では、公共交通機関を賢く利用することで、旅の可能性がぐっと広がります。電車、バス、タクシー、Uberなど、様々な交通手段をうまく組み合わせるのがおすすめです。

この記事では、ニースを拠点にしたコートダジュール観光で役立つ交通情報をご紹介します。

役立つリンク

 

プロヴァンス鉄道 Le train des Pigne「松ぼっくり列車」

ニースからアルプスの山岳地帯を結ぶユニークなローカル線が「プロヴァンス鉄道」です。その昔、蒸気機関車がゆっくりと走り、乗客が途中で降りて松ぼっくりを拾えたことから、「松ぼっくり列車(Le train des Pignes)」という愛称で親しまれています。ニース市内の駅は国鉄(SNCF)のニース・ヴィル駅とは別の場所にあるので注意が必要です。

乗車を楽しむ観光のヒント
鉄道ファンやアルプスの景色を楽しみたい方におすすめです。

特にニースから日帰りで訪れるなら、アントルヴォー(Entrevaux)とアノット(Annot)の2つの村がおすすめです。

アントルヴォー: 中世の面影が残る村。岩山の頂上にある要塞からの眺めは絶景です。アノット: 美しい村で、食事がおいしいことでも知られています。

運行と注意点
運行: 5月から10月にかけての日曜日には、ディーゼル車に加えて蒸気機関車が運行される特別な日があります。

所要時間: ニースからアントルヴォーまでは約1時間30分、アノットまでは約2時間かかります。

注意: 地元のローカル線なので、冬は遅延や運休が発生しやすいです。時間に余裕をもって計画を立てましょう。また、蒸気機関車の運行日には予約が必要な場合があります。

ニースのタクシーとUber

ニース市内では、公共交通機関や徒歩での移動が中心となるため、タクシーはあまり多くありません。東京やパリに比べて台数が非常に少ないのが特徴です。

タクシーの利用とチップについて

  • 料金: 料金はニース市によって定められており、比較的割高です。空港からニース市内中心部までは、通常20〜30ユーロ程度かかります。

  • 利用方法: 流しのタクシーを見つけるのは難しく、タクシー乗り場も限られています。乗る際は、必ずメーターが使用されているか確認し、トラブルを避けるためにメーターに表示された料金を支払いましょう。

  • チップについて: フランスではタクシー料金にサービス料が含まれているため、基本的にチップを渡す必要はありません。しかし、気持ちの良いサービスを受けた際や、料金が端数になった場合に、お釣りをそのまま渡すことはよくあります(例:9.5ユーロの料金を10ユーロ札で支払い、お釣りを受け取らない)。

Uberの活用

近年、ニースではタクシーの代わりにUberを利用する観光客や地元住民が増えています。タクシーよりも料金が安く、アプリで手配できるため非常に便利です。

 

🚁ヘリコプターでコートダジュールを優雅に移動

贅沢なイメージがあるヘリコプターですが、特定のルートでは意外と効率的な移動手段になります。特に渋滞が激しい夏のシーズンには、時間と快適性を優先する旅行者にとって魅力的な選択肢です。

料金とルートの例

  • ニース空港 ⇔ モナコ: 所要時間はわずか7分。料金は一人当たり125ユーロから。モナコのヘリポートからは、ホテルまで車で送迎してもらえるサービスもあります。

  • ニース ⇔ サントロペ: 夏の道路が大渋滞する時期でも、ヘリコプターなら20分ほどで到着します。

コートダジュールにはいくつかのヘリコプター会社がありますが、最もよく知られているのはMonacairHeli Air Monacoなどです。ニース空港には両社のカウンターもあります。

料金は人数やフライトシーズンによって変動するため、公式サイトでご確認ください。 

 

🚲ニースのレンタル自転車サービス

ニース市内を気軽に散策するなら、自転車の利用もおすすめです。

以前は「Vélo Bleu(ヴェロ・ブルー)」というレンタルサービスがありましたが、現在は新しいシステムに移行しています。自転車専用レーンも整備され、以前よりも安全に市内をサイクリングできるようになっています。

レンタルと利用のヒント

  • 市内でのレンタル:

    • 個人経営のレンタル店: 一日単位で自転車を借りたい場合は、Roller Stationなどのレンタルショップを利用するのが確実です。料金は1日15ユーロ程度から見つけられます。

    • 新しいシステム: 現在はLimeDottといった、スマートフォンアプリで利用できる電動アシスト自転車やキックスケーターのサービスが普及しています。アプリをダウンロードし、クレジットカードを登録すれば、街中の自転車を簡単にレンタルできます。

  • 注意点:

    • ニースの市街地は車通りも多いため、自転車専用レーンを活用して安全に走行しましょう。

    • 坂道も多いので、電動アシスト自転車の利用もおすすめです。

最新の情報や料金については、各サービスの公式サイトやアプリでご確認ください。

(2025年8月)