カンヌから山側へ車を走らせること約20km。坂道に沿って広がるテラコッタ色の街並みが見えてきたら、そこは世界中の調香師が憧れる「香水の首都」グラースです。
街に一歩足を踏み入れると、どこからともなく漂ってくるのは、ジャスミンやバラの心地よい香り。中世の面影を残す石畳の路地を歩きながら、五感が満たされる特別な休日を過ごしてみませんか?

1. なぜグラースは「香水の街」になったの?
もともとグラースは「革なめし」が盛んな街でした。18世紀頃、当時の貴族の間で流行した「香りの付いた革手袋」を職人が考案したことが、香水産業の始まりです。
やがて革なめしに代わって香水が主役となり、今ではフランスの香水産業の半分を支える世界的な拠点となりました。有名メゾンの香料の多くも、今なおこの街で生まれています。

2. 五感で楽しむ旧市街のときめきスポット
グラースの旧市街は、歩いて1時間ほどで回れるコンパクトなエリアですが、その中には素敵なスポットがぎゅっと詰まっています。
- オノレ・クレスプ広場 (Cours Honoré Cresp)
街の玄関口にある、開放感あふれる広場。常設されたクラシックなメリーゴーランドがフランスらしい情緒を添えています。ここからは遠くにカンヌの街や地中海まで見渡すことができ、絶好のフォトスポットです! - ノートルダム・デュ・ピュイ大聖堂
旧市街の小高い場所に立つ、12世紀建造の重厚な大聖堂。一歩中に入ると静謐な空気に包まれます。実はここ、巨匠ルーベンスの絵画が3点も飾られている貴重な場所。静かに芸術に浸る、贅沢な時間を過ごせます。 - 国際香水博物館 (MIP)
マリー・アントワネットが愛用した豪華な化粧箱など、香りにまつわるコレクションが5万点も。展示を見ながら世界の香りの歴史を旅することができます。 - フラゴナール歴史工場
ピンクの建物が目印の、老舗メゾンの工場。無料のガイドツアーでは、昔ながらの香水づくりの道具を見学できます。併設のブティックは、パッケージも可愛らしく、お土産探しにぴったりです。
Travel Tips: グラースは「坂の街」。石畳で滑りやすい場所もあるため、歩きやすいフラットシューズやスニーカーでお出かけくださいね。

3. 名物グルメと可愛いショップ巡り
- オレンジの花が香る「フガセット」
老舗菓子店『Maison Venturini』の名物。オレンジフラワーウォーターが香るふんわりしたブリオッシュで、グラースを訪れたら外せません。 - 南仏の伝統に触れる
プロバンスの伝統衣装や宝石の博物館を覗いたり、2016年にオープンした老舗『フロリアン』のブティックでフルーツの砂糖漬けをチェックしたり。路地裏には石鹸やラベンダーのショップも点在しています。


4. 世界にひとつ、あなただけの香水作り体験
グラースでの一番の思い出作りなら、プロの指導を受けられる「調香ワークショップ」がおすすめです。
- ガリマール (Galimard)
自分だけの香りを調合し、完成した香水はその場で持ち帰れます。レシピは永久保存されるので、日本に帰った後もネットで同じ香りをお取り寄せできるのが素敵ですよね。 - モリナール (Molinard)
19世紀の面影を残す美しい建物で、本格的な調香体験が楽しめます。


5. 季節限定:憧れの花畑を訪ねて
香水の原料となる花々が咲き誇る季節は、まさに楽園のような景色が広がります。
- 5月〜6月:ローズ・ド・メイ(バラ)
「クリスチャン・ディオール」などの香水に使われる、希少なバラ。 - 8月〜10月:ジャスミン
朝霧の中で香りが最高潮に達するジャスミン。花摘み体験ができる農園(ドメーヌ・ド・マノンなど)へのご案内も可能です。

グラースへのアクセス
- 電車: カンヌ駅から終点のグラース駅まで約45分。本数が限られているので、事前に時刻表をチェックしましょう。
マイコートダジュールがご案内します
「言葉が不安」「効率よく周りたい」という方のために、日本語通訳付きのツアー「グラースと香水」をご用意しています。
調香体験の通訳はもちろん、個人では行きにくい「国際香水博物館の庭園(隣村)」や、秘密の地下道の逸話が残る旧市街の隠れた名所まで、ステファニーが心を込めてご案内いたします。



